はばき：金着二重
刃長:49.8センチ
反り:0.8センチ
目釘穴:1個
元幅:3.2センチ
先幅:2.6センチ（横手）
重ね:0.6センチ
時代：江戸寺時代寬文の頃
体配：身幅やや広く重ね厚く反り浅く中鋒となる。
地鉄：小板目肌に映りが現れる
刃紋：匂口明るく見事に冴える。丁子乱れに互の目乱れが混じり 足、葉が働き砂流、細かな金筋が働く
帽子、乱れ込みとなる。
産ナカゴ　
写真でも映りハッキリ見えてますが、実物は、もっと鮮明に見えます。
末古刀の映りよりも鮮明に見えます。
地金もよく積んで美しい小板目。何と言っても石堂、乱れ刃の名人。一文字を思わせるような刃紋。

　流石、土佐将監為康の次男、大阪石堂の祖。業物です。

刀工の名は、「橘康広」。紀伊国（きいのくに：現在の和歌山県）生まれで、「紀州石堂派」（きしゅういしどうは）の祖、土佐将監「為康」（ためやす）の子。紀州石堂派は、備前国（びぜんのくに：現在の岡山県）福岡一文字末流の末裔と伝えられています。康広は、1657年（明暦3年）に備中大掾（びっちゅうだいじょう）、備中守を受領し、大坂に移住。 「大坂石堂派」（おおさかいしどうは）の始祖として、繁栄に一翼を担いました。のちに、大坂石堂派を代表する名工、摂津の最上大業物「多々良長幸」（たたらながゆき）などを輩出。作風は、福岡一文字風の丁子刃で乱映りのあるものと、当時大坂で流行した、小沸（こにえ）出来で匂の深い濤瀾刃（とうらんば）を焼くものがあります。

状態は、とても良くよーく見ると樋の中鍛えが良く見て取れます。鍛え割れでは、ありません。
刀身も、良好
欠点のない真面目な作風となります。

康広の見事な丁子乱れに乱れ映り石堂独特な働き。
毎晩見ても見事な映り。
映りが好きな方には、たまらない一振り。


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